デシピエンス
H. decipiens v. decipiens JDV92/99 East of Klaarstroom
デシピエンス基本種
*デシピエン

デシピエンスも色々あって、細葉で肉が感じられずノギトゲばかりの物から、こういう肉厚で鋸歯が少なく瑞々しいものまで。

むしろブラックベルディアナに近い雰囲気。葉幅が広過ぎ+肉厚過ぎるけど。

このタイプと細葉ノギノギタイプの中間程度の草姿がケマリあたり。
ケマリ(H. kemari)と言えば。
ケマリというといかにも日本語っぽいが、もちろん「蹴鞠」の鞠から命名されている。
そのせいかどうか知らないが産地データなしのデシピエンスが「ケマリ」とカタカナ名で出回っているのを見ることがあるが、これは流石に違うんじゃないの?と思う個体を見ることも。
特定産地・データの特殊なタイプがH. kemariとされただけで、全てのデシピエンスがケマリではない。
これは分離独立する全てのハオルチアに言える事で、以前の(主に)Bayer氏分類の、ある学名のハオルチアが全て新学名に変更になるのではなく、その中の一部の別種と考えられる際立った特徴を持ったものだけが独立種となる。
って前も似たようなこと書いたな、多分(笑)
あちこちネットを回っていると、個人のブログからオークションまで、あからさまに学名どころか園芸名でさえ間違っているハオルチアを見掛けることも多い。和名も怪しい。
画像と名称が全く違うところから、微妙な(でも大)間違いまで。例:デシピエンシス(非常に良く見る)とかクーペソーとか。
前から気になっているのは私も大好きで集めまくっているレティキュラータの、変種ヘイリンギー(ハーリンギー)=H. reticulata v. hurlingii。
和名「姫玉緑」とされていることがあるが、ツルギダ系の小型種にも「姫玉緑」があり、斑入りの方が有名で「姫玉緑錦」=別名「氷砂糖(旧)」とややこしい。
この二つの「姫玉緑」は全く別物で、ヘイリンギーはぷっくりした、葉先があまり尖らない緑の葉の表裏につぶつぶ窓・斑点模様、ツルギダ系の方は三角で先がしゅっと尖ってノギが出る葉の上面に切れ切れの透明窓で、全体にはレツーサ系の形をしている。
しかしハーリンギーとかヘイリンギーとかの名称でツルギダ系の方が出回っていることがあり…。
「姫玉緑」とするなら可でも、それは流石に大嘘になってしまいますよと^^;
原種だけでも数百種に渡り、細かく変種があり、更に同じ品種でも産地によって草姿が大違いだったり、育て方で全く別物に見えたりするややこしい植物であるハオルチア。だからこそ尚更名称は正しく普及・理解されて欲しい。
ハオルチアに目が慣れていないと、確かにどれもこれも同じに見えてしまうというか、違いが分からないのは当たり前。沢山の品種を見、育ててそれぞれの特徴が理解出来た後なら「大きな違い」だが、始めたばかりだとその違いは「どう違うの?」レベルの些細な違いなのは、栽培歴数年以上の方なら思い当たるかと思う。
ハオルチアは札が命な部分も多いのだが(特にデータ付き原種)、海外業者さんでも間違いがある場合もある。国内でも詳しくない業者さんや新しい情報に触れていないであろうと思われる所では間違っていることもままあり、それが素人なら尚更。
話を戻すと、だから何か妙かな?聞いたことない名前?と思うハオルチアを入手した場合、札や聞いた名前を鵜呑みにせず、自分で調べて確かめる所から始めて欲しいなーと同じ素人趣味家の方々に思うのである。
もっと言えば、新しい物を入手したら目の前の箱でちょっと検索してみたりするのも楽しいかもよ?と。
「何か変?」と引っ掛かるの自体がある程度ハオルチアに慣れてからのことだから。
それがこのややこしい植物を愛でる更なる楽しみになると思うし。
最近はスーパーに並ぶ魚や野菜だって名称は正しくなってきているし、殆ど全ての生鮮食材に産地情報(?)が付くようにさえなっている。いい流れだと思う(って関係ないかw)。
時々「これ何ですか?」と同定依頼を頂くこともあり、当方も素人なので完璧な答はできないけれど、手許にある現物と仔細に比べ手持ちの資料を総動員してお答えしている。
少しでも自信のないものに関しては断言しないで「何に近い」とまでしか回答しないけれど(素人が確固たる自信がない場合に「これはxxである」と断言するべきではないと思うので)。
エラソーなことを書いた手前(笑)、私で出来るご協力は惜しまないので何かおありの節にはお気軽にどうぞ(笑)
自サイト引き籠りなので、お他所のブログの「これ何でしょう?」におせっかいな食指が動くことはあってもコメントは恥ずかしくて残せません、スミマセン^^;
例のごとく薀蓄気味になると長くなるのであった…(汗
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コメント
>匿名さま
メールしました。エレミヤ@haworthia.jpのアドレスからですが
このドメイン、自動的に迷惑メールに振り分けされる場合がある
そうです(笑)
届かなかったら別アドから再送しますのでお教え下さい♪
>carolさん
デシピエン「シ」スお持ちでしたか(笑)
いつもその表記にする業者さんがいらっしゃるのでそちらからかも?w
「エンシス=ensis」は「~産の」という意味なのでデシピに生えてるやつ、
となって意味が通りません~^^;
お役に立てた?なら幸いです~。
うへぇ
デシピエンスなんですね!
うへー,札にはデシピエンシスって書いてあるからすっかり信じ切ってましたよー(泣
早速ブログ訂正しときます(汗
ありがとうございましたぁ。
>m.okusamaさん
交配種もかぶってて「新」とか「旧」とかになってるのがあります。
ややこしいですね^^;
名前の間違いはこれはもう仕方ないといえば仕方なく。
最初間違った札が付いていたら、信じるしかない場合も多いですから。
せめて自分で間違いを起こさないように、きっちり調べて、現物を見て
目を肥えさせたいな~と思っています。
見てあれ?違うかも?と感じるようになるには数見るしかないですw
なるほど!
ハオにも同じ名前で別物ってのや名前の間違いなど
いろいろあるのですよね・・・
私も思い込みで名前を打ち込んでいる時が
たまに有ります・・・orz
勉強しなきゃ&気お付けなきゃですね!
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